赤玉でたか。

ヤル気のないタクシー運転手の記録。
(営業区域は、東京都23区・武蔵野市・三鷹市)

今年やり残したことを思い出せない。

                                            

                        
「雪になるかも」なんていわれていましたが、子どもはがっかり、
おとなはほっとしている埼玉県南部、
冷えています。


そして、全国的に師走になりました。


私はこのあと、9回乗務して今年の仕事はおしまいです。 


キャッシュレス・ポイント還元事業の影響だけではないと思いますが、
最近では、タクシー運賃も、現金以外での精算が多くなりました。
一番多いのは交通系IC(関東圏ですとSuica・PASMO)で、
続いてクレジットカード、あとはもろもろという感じです。
(私の場合)


こうなりますと、あらかじめ用意した釣り銭に、ほとんど手をつけない日も
ありますし、千円札がたまっていきませんので、2~3回諭吉さんでのお支払いが
続きますと、すぐに千円札の在庫が尽きてしまうことがあります。
そんなときは、コンビニ経営者の方には誠に申し訳ないことではありますが、
昼めし・晩めし・夜食の買い出しついでに、諭吉さんでの支払いに
応じていただいております。


        

             (最高裁判所・三宅坂交差点)


コンビニエンスストアというのは、タクシー運転手にとって、
非常にありがたい存在です。
私が購入するのは、だいたい野菜ジュースと総菜パンの類、たまにおにぎり、


そして、


                                   


乗務明けの早朝、タクシーの神サマに奉納するお神酒です。
無事に帰ってこられたことに感謝申し上げ、自分に褒美を与えます。


できれば、お客様からのチップで賄いたいところではありますが、
いかんせん現金でのやりとりが減ったためなのか、私のヤル気のなさが
お客さんに伝わるのか、自腹での購入が多い今日このごろであります。


          


我が家の平和に感謝します。

親は孝行されたいか。


          


おでんに熱燗...


私が上京した25歳のころ、そう、30年も前になるでしょうか、
私が移り住んだ、杉並区のとある駅前に、屋台のおでん屋さんがあり、
どんなもんか寄ってみたことがあります。
酒は秋田の新政でした。


埼玉も、「おでんに熱燗」が恋しい時季になりました。


ところで、私には二人の子供がいます。


(だいぶ前の画像です)


下の女の子は、愛妻のお腹にいるときから、
「心臓に穴があいている。」と、お医者様からいわれていました。
「過度の心配は不要である。」とも言われていましたが、
最悪のことも覚悟していました。



そして上のおにいちゃん。
今小学三年生ですが、一年生のときに高熱のため二度入院し、
その後、小児科の専門病院で、発熱の原因であった「膀胱尿管逆流症」
を根治させるための手術を受けました。


今現在、二人ともにすこぶる元気で、上の子は卓球、下の子は体操と水泳の
教室に通っています。



「親孝行は、三歳までに終わっている。」などと言われたりします。


将来、わざとらしく親孝行なんぞしなくていいから、
少なくとも、親より先に死なないでほしいと思います。



母は81歳。
私55歳。


だいじょうぶかオレ。

線路も道路も続かなかった。

                        


 めっきり涼しくなった、埼玉県地方です。


今週は、台風15号に大いに荒らされて始まりました。


我が家周辺も嵐が吹き荒れ、夜中には雨・風の音で目が覚めるほどでした。


その朝、私は乗務なので、いつものように徒歩で営業所に向かいました。


途中荒川を渡りますが、さすがにいつもの静かな流れではなく、
まさに“濁流”といった感じでしたが、水位はそれほど上がっていないようでした。


そして、そこいらじゅうの鉄道が、始発から運転を見合わせていたため、
都心へ向かう幹線道路は大渋滞!



その歩道を通る歩行者・自転車も、普段よりはるかに多く感じました。


そして営業所に着き、いつもの時間に始業点呼を受けますが、
出勤できない乗務員多数で、タクシーが車庫にあふれていました。


            

                                  (最近新しくなったMY TAXI)


出庫してからは、まぁお客さんだらけで大忙しでした。


都心でも、倒木があっちゃこっちゃであったりして
通行止めになっているところもあり、今回の台風の威力をだんだんと
実感することとなります。


「そろそろ休憩するべぇか。」と思いはじめた14:30ごろ某所で挙手。


欧米人と思われる男性お一人と、お付きの女性お二人。


「成田空港までいいですか?」
(普段なら1時間半もあれば余裕で到着できるところです)


で、男性お一人がご乗車になります。


高速道路でしばらく進行し、まもなく大渋滞の中に飲み込まれます。


そうこう(走行の意を含む)しているうちに、あたりはだんだん暗くなり、
ついに夜になってしまいました。


そのころには高速道路を降り、一般道にはいっていましたが、
あたりは停電していて、信号もところどころ点灯していませんでした。


「これは大災害なんじゃないのか。」
「こんなところに、ヨソからクルマで来てはいけないんじゃないのか。」


と思い始めたころ、お客さんがさっきのお付きの女性と連絡を取り、
(私が英語を話せないことはご承知済み)


目的地までの飛行機はすでになく、空港周辺のホテルもすべて満室。
東京に戻るための鉄道も不通であるとのことで、このまま都心に戻ることになりました。


道中、お客さんは用を足し、食べ物を買い込んでいました。


私に対して、


「大丈夫かい?」
「お腹すいてないの?」

と声をかけてくださいました。


ようやく都心のホテルに到着したのは22:00をすぎていました。
7時間半もかけて、出発地から数kmのところまでお送りしたこの仕事。


達成感なんてまるでなく、残ったのは徒労感が大半でしたが、
別れ際にお客さんから握手を求められ、少し救われました。


千葉県内では本日(13日)10:40の時点で、およそ19万6900戸でいまだに停電が
続いているそうです。


被害に遭われた方々に対しお見舞いを申し上げますとともに、
少しでも早く普段の生活に戻られますよう、お祈り申し上げます。


なにごとも明日は我が身。



タクシーというのは、つくづく因果な商売だなぁと思う
今日このごろでございます。